【介護認定調査員ってどんな仕事?】元介護認定調査員が徹底解説!!

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こんにちは、すみれです!

私は4年間ほど、介護保険の認定調査員として働いていました。

そこで「介護認定調査員ってどんな仕事?」について、ご紹介したいと思います。

調査員になってみようかなと考えている方にとって、少しでも役に立てれば幸いです。

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介護認定調査員って、何する人?

どんな仕事?

要介護の認定に必要な調査をする

介護認定調査員とは、要介護の認定に必要な調査をする人です。

介護保険のサービスの利用を希望する対象者は、どの程度の介護や支援を必要としているのか、必ず調査を受けます。

そこで登場するのが、介護認定調査員です。

調査員は、調査先である自宅、施設あるいは病院に対象者を訪問して調査します。

調査員というと、障がい者の認定調査員もいますので、ここでは認定調査員だけでなく、あえて介護認定調査員とします。

対象者に直接会える限られた立場

要介護認定において、介護保険のサービス利用を希望する方と直接会えるのは、主治医と介護認定調査員だけです。

後ほど、要介護認定の流れを説明しますが、要介護認定の2次判定する認定審査会は、主治医と調査員が書いた書類をもとに話し合いをします。

そのため、介護認定調査員は、認定に必要な情報を的確に収集して、調査票に記載することが求められます。

介護認定調査員になるには、どんな資格が必要?

資格の写真

介護認定調査員になるためには、以下の条件が必要です。

  • 介護現場で5年以上の経験のある下記の資格所有者
  • または認定調査に1年以上携わった経験がある者

・歯科医師、歯科衛生士

・医師、保健師、助産師、看護師、准看護師、薬剤師、栄養士

・理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士

・視能訓練士、義肢装具士、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師

これらの条件に加えて、下記の研修を受けます。

  • 都道府県で行われる介護保険認調査研修
  • 委託元である市町村が実施する質を確保する研修

上記の研修を受けて、介護認定調査員として働くことができます。

【介護認定調査員の仕事を理解する】要介護認定の流れとは?

介護認定調査員の仕事を理解するために、要介護認定の流れを簡単に知っておきましょう。

要介護認定の流れ
  1. 対象者が市町村に要介護の申請をする
  2. 主治医が意見書を作成し提出する
  3. 調査員が調査を行って、調査票を作成する
  4. 意見書と調査票をもとにしたコンピューターによる一次判定が出る
  5. 主治医の意見書、調査員が作成した調査票を合わせて、認定審査会で2次判定が出る
  6. 市町村が認定を決定する
  7. 介護度に応じたサービスを受ける

主治医が意見書を作成する、調査員が調査して調査票を作成するのは、ほぼ同時期に行われます。

上記の流れでいうと、調査員は3番の役割を果たします。

厚生労働省 介護事業所・生活関連情報検索 サービス利用までの流れ

介護認定調査員の仕事とは?

介護認定調査員の仕事

介護認定調査員の仕事は、自治体などで仕事内容が異なります。

しかし、介護認定調査員の主な仕事は、調査の実施と調査票の作成だといえるでしょう。

簡単にですが、どんな仕事をするのか、説明していきたいと思います。

調査の実施

連絡先

申請書に基づいて、連絡先に連絡して日程調整します。

申請書に書いてある連絡先が自宅の場合は、携帯の電話番号も教えてもらいます。

なぜなら、病院や施設で調査の予定なのに、同席するはずの家族が来ていない時、連絡が取れないと困るからです。

同席者

調査の同席者がいるか確認します。

対象者の家族の他に、ケアマネジャーや包括支援センターの職員、訪問看護師など、対象者と新しい関りを予定している職種が、調査に同席することもあります。

必要であれば、ケアマネジャーなど、同席者にも調査の日程など連絡します。

調査先

調査する場所が、自宅か施設などか確認します。

調査先が自宅なのに、実は入院していたということもあるからです。

調査先が自宅の場合は、目印になるものなどを確認します。

調査先が病院や施設の場合、入浴や診察の予定があるため、あらかじめ調査に入って良い曜日が限定されていることがあります。

家族と約束した日時で支障がないか、施設や入院先に連絡します。

駐車場の写真

駐車場 

自宅に車を停めて良い所があるか、事前に確認します。

病院や施設の場合は、駐車してもよい場所、駐車券の処理方法など、事前に決められたルールがあります。

トラブルにならないように、ルールに従って行動します。

調査先に向かう

調査先にスムーズに行けるように、調査先までの経路を事前に把握しておきます。

訪問先の住所をカーナビに入力しても、適切に表示されない場所もあります。

そのため、念のため、調査前に訪問先を下見することもありました。

調査について

自分の身分を証明する身分証は、忘れずに携帯します。

そして、当たり前ですが、調査前には自己紹介して、調査前後には、必ず挨拶します。

自宅に上がらせていただいて調査するので、失礼がないようにします。

対象者や家族がリラックスして調査を受けられるように、言動に配慮します。

病院や施設でも、同様に節度を持った態度が大切です。

調査票の作成

書類の作成

厚生労働省が定めた74の調査項目に沿って、調査票を作成します。

調査票は、概況、基本項目、特記事項の3つに分かれています。

調査して、速やかに調査票を作成して提出します。

なぜなら、要介護認定の申請書が提出されてから、30日以内に認定が確定しなければならないからです。

主治医の意見書と、調査員の調査票の両者が揃わないと、必要書類が認定審査会に進めまない事態になります。

【介護認定調査員になる前に】事前に職場に確認するポイント

チェックの写真

さきほども述べましたが、調査に関わる仕事を、どこまで調査員が行うのか、自治体などによって異なります。

そのため、面接や就業する前までに、最低でも下記のことを確認しておきましょう。

ここでは、私が所属していた自治体での就職を仮定した場合で説明したいと思います。

  • 調査の日程調整を誰が行うのか
  • 調査先への移動手段
  • 調査票の作成をどこで行うのか
  • 調査票の作成を何で行うのか
  • 1日の調査件数、1カ月の調査件数

調査の日程調整を誰が行うのか

  • 自治体職員が行う
  • 介護認定調査員が行う

誰が日程調整をするのか、事前に把握しておきましょう。

決められた調査件数に基づいて、自治体の職員が日程を決めるところもあります。

その一方で、介護認定調査員が自分で調整する場合もあります。

調査員が日程を決める場合は、仕事用の携帯電話が支給されると思います。

調査先への移動手段

  • 公用車を使用する
  • 自家用車を使用する
  • 自転車を使用する
  • 徒歩

調査の移動について、どのように運営しているか把握しましょう。

自家用車を使用する場合は、自動車保険の内容の変更を求められることもあります。

また市町村による運転講習を修了しないと、公道を運転できない規則があって、講習が終わるまで自転車で移動を余儀なくされることも。

仕事を始めてから大変な思いをしないように、訪問先への移動手段をしっかりと確認しておきましょう。

調査票の作成をどこで行うのか

  • 自治体
  • 調査員の自宅

自治体に設置してあるパソコンで行う、調査員の自宅で行うなど、調査票を作成する媒体によっても変わります。

それによって、職場に拘束される時間も変わってきます。

また自宅で調査票を作成してて、就業時間外の労働が発生しても、証明が難しいなどの理由で給与がでないこともあります。

調査票の作成をどこで行うのか、次に説明する「調査票の作成を何で行うのか」と一緒に、しっかりと確認しておきましょう。

調査票の作成を何で行うか

  • 職場に設置してあるパソコン
  • 自治体が所有するパソコンあるいはタブレット(持ち出し可)
  • 調査員が所有するパソコン
  • 手書き

私が働いていた時、勉強のためという名目で、半年ぐらいは調査票を手書きで仕上げるようにいわれました。

強い筆圧なおかつ濃い色のシャーペンでないと、調査票の機械での読み込みができないため、小学校の硬筆の時間か!と思うぐらい、利き手の側面が真っ黒になっていました。

その後は、パソコンでの入力になりましたが、調査票を手書きすると、特記事項の追加があったとき、その記載も大変な作業になります。

どんな媒体で調査票を作成するのか、事前にしっかり把握しておきましょう。

1日の調査件数、1カ月の調査件数

  • 1日の調査件数が決まっているのか、いないのか
  • 決まっているなら、1日何件なのか
  • 1カ月の調査件数が決まっているのか、いないのか
  • 1カ月の平均調査件

調査員は、調査をして終了ではありません。

調査をしたら、必ず調査票を作成しなければなりません。

そして翌日も調査がありますので、早く調査票を作成しないと、雪だるま式に増えていくことになります。

私の経験からすると、1日2~3件なら平穏です。

1日5件になると、当日中に調査票の作成はできないです。

よって、翌日に繰り越すか、サービス残業になります。

どの程度の仕事量を求められているのか、事前に把握しておいた方がよいでしょう。

介護認定調査員にチャレンジをおすすめする理由

チャレンジの写真

介護認定調査員になりたいなと思ったら、とりあえずでも面接を受けることをお勧めします。

もし面接に受からなかったとしても、採用の声がかかる可能性があるからです。

私が所属していた職場では、面接で不採用になったけど、欠員が出たからどうですか?と声をかけられて、勤務しているという人が結構いました。

このようなラッキーな状況が、全てのケースで起こるとは限りません。

しかし、可能性がゼロではありません。

少しでも介護認定調査員になりたいなと考えているなら、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

<参考文献>

厚生労働省 認定調査員テキスト 2009年改訂版(平成30年4月改訂)

厚生労働省 要介護認定に係る制度の概要

まとめ

介護認定調査員になるため、必要な条件や仕事内容について、ご紹介しました。

介護認定調査員という仕事を、少しでも具体的にイメージできれば、幸いです。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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